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特別永住者とは、ある特定の条件を満たす外国人のみが申請できる身分系在留資格です。この記事では特別永住者の由来や他の身分系在留資格との違い、特別永住者のみに交付される特別永住者証明書について説明します。
特別永住者とは、通常の入管法ではなく「入管特例法(正式名称:日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法)」によって規定されている特別な身分系在留資格です。
この在留資格は韓国人・朝鮮人・台湾人を中心とする、ごく限られた外国人のみが申請できます。
特別永住者制度は、第二次世界大戦の敗戦がきっかけとなって誕生しました。1952年のサンフランシスコ平和条約で日本が朝鮮半島や台湾などの領土を失うと、それに伴い、日本に定住していた韓国人・朝鮮人・台湾人も日本国籍を離脱することになったのです。
これらの方々やその子孫の身分は長いあいだ不安定な状態に置かれていましたが、1991年の入国管理特例法で「特別永住者」が制度化されました。その後2012年の制度改正を経て、現在では30万4,430人の方が特別永住者として認められています(出入国在留管理庁「令和2年末現在における在留外国人数について」より)。
永住者(一般永住者)と特別永住者は、どちらも就労に制限のない身分系在留資格です。しかし両者の間には、以下のようなさまざまな違いがあります。
①根拠となる法律
永住者は「入管法(正式名称:出入国管理及び難民認定法)」に基づく在留資格です。これに対し特別永住者は入国管理特例法に基づいています。
②申請先
永住者の申請は入管で行いますが、特別永住者の申請先は住民票がある自治体の窓口です。
③審査基準
永住者には「素行善良であること」「独立生計を営む資産又は技能を有すること」「日本国の利益に合すること」などの審査基準があります。一方、特別永住者にはそのような審査基準はありません。
④証明書の携行義務
永住者には「在留カード」の携行義務があります。これに対し特別永住者には「(在留カードに相当する)特別永住者証明書」の携行義務はありません。
⑤強制送還(退去強制)
永住者は、入管法第24条に列挙される要件に該当すると(オーバーステイなど一部の要件を除く)強制送還の対象となります。しかし特別永住者が強制送還されるのは、入国管理特例法第22条に列挙された以下の要件に当てはまる場合のみです。
⑥再入国許可の年数
永住者も特別永住者も、いちど出国して再入国する場合には「再入国許可」が必要です。しかし再入国許可の有効期間は、永住者は5年で特別永住者は6年です(みなし再入国許可の場合は、永住者が1年で特別永住者が2年)。また永住者の再入国では「上陸拒否事由」が審査されるのに対し、特別永住者はパスポートのみチェックされます。
帰化とは外国人が「日本国籍を取得すること」です。帰化が認められれば日本人と同等の権利が与えられ、日本国のパスポートが発行されます。在留期間も仕事に関する制限もなく、母国に強制送還(退去強制)されることもありません。
一方、特別永住者は在留資格のひとつです。仕事に関する制限はないものの、帰化のような幅広い権利は与えられていません。
特別永住者制度は2012年7月9日に大きく変わりました。制度改正の具体的な内容は以下の通りです。
①外国人登録証明書から特別永住者証明書へ
従来の「外国人登録証明書」が廃止され、新たに「特別永住者証明書」が交付されることになりました。なお交付場所は従来通り市区町村の窓口です。
②再入国制度の変更
再入国許可の有効期間が、それまでの「最長4年」から「最長6年」になりました(一般の中長期在留許可の場合は4年→5年)。また出国後2年以内の再入国を表明すれば原則として再入国許可が不要となる「みなし再入国制度」も導入されました(一般の中長期在留許可の場合は1年以内の再入国)。
2012年の制度改正により導入された特別永住者証明書とは「特別永住者の法的地位等を証明」するカードです。
特別永住者証明書(カード)の表面には、以下の情報が記載されています。
裏面には「住居地記載欄」が用意され、住居地を転居した場合に新しい住所が追記されます。
特別永住者証明書の有効期間は、16歳以上の場合は「申請・届出後7回目の誕生日まで」、16際未満の場合は「16歳の誕生日まで」です。
特別永住者証明書は一般的な中長期在留資格の在留カードに相当します(見た目も似ています)が、在留カードには「携帯義務」があるのに対し、特別永住者証明書にそのような義務はありません。
一方でどちらの証明書(カード)にも共通するのが「提示義務」です。在留カードは常に携帯しているため「その場で提示」できますが、特別永住者証明書は携帯義務がないため、求められた場合は「保管場所まで同行するなどして」提示する必要があります。
特別永住者の在留資格に有効期間はありませんが、特別永住者証明書には有効期間があります。このため、有効期間が切れる前に更新手続をしなければなりません。
特別永住者証明書の更新を申請できるのは、以下の人たちです。
特別永住者証明書の申請先は居住地の市区町村の担当窓口です(入管の窓口ではありません)。
特別永住者証明書の更新申請は、原則として有効期間満了日の2か月前から有効期間満了日までの間に行います。ただし有効期間満了日が16歳の誕生日の場合、該誕生日の6か月前から有効期間満了日まで申請が可能です。
なお出張や留学のために申請期間中に海外渡航する場合は、前もって申請することが認められます。
特別永住者証明書の更新申請に必要な書類は、以下の通りです。
・特別永住者証明書有効期間更新申請書
・3ヶ月以内に撮影された写真
・パスポート(提示)
・現在の特別永住者証明書(提示)
このほか法定代理人や弁護士・行政書士が申請する場合は「身分を証明する文書等」が必要です。また長期間の海外渡航のため前もって申請する場合は、事情を説明する資料が求められます。
特別永住者証明書の更新申請に手数料はかかりません。
特別永住者は特別な要件を満たした外国人だけに許可される在留資格です。歴史的な背景や他の在留資格との違い、特別永住者証明書など、特別永住者の特徴を理解するうえで今回の記事が参考になれば幸いです。
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