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再入国とみなし再入国の違いについて

近年国際化により国をまたぐ移動が増えているなか、再入国の手続きを簡略化する目的で設けられたのが、「みなし再入国制度」です。

そこで今回は、再入国とみなし再入国の違いについてご説明します。

それぞれの許可取得が必要な状況や方法について確認していきましょう。

 

再入国とは

まずは通常の再入国についてご説明します。

出国して1年以上その国に戻らない場合、再入国許可を取得していないと在留資格や在留期間が消滅してしまい、再度在留許可を取得することになります。

もし永住権を取得した方が再入国許可を未取得のまま、1年以上出国した場合には、永住権が無効になってしまうこともあるので気をつけてください。

再入国許可は住居地を管轄する地方出入国在留管理官署へ申請し、問題がなければ当日中に取得できます。

土日などの休業日には手続き業務が行われていないので、余裕をもって申請しておくのがよいでしょう。

再入国許可には「シングル」と「マルチプル」の2種類が存在します。

シングルは一度だけ有効な許可ですが、マルチプルといわれる数次再入国許可は有効期限内に何度でも適用されるので、出国するたびに許可を取得する必要がなくなります。

マルチで取得した場合の有効期限は最長5年で、特別永住者と認められている方は、最長6年です。

なお、有効期限は再入国許可を取得した時点でのビザの在留期間内で定められるため、在留期間5年未満の方が5年の有効期限を得ることはできません。

しかしながら、災害や事故、病気などの事情によって有効期限内に再入国できない場合には、有効期限の延長制度を利用できます。

それでも延長できるのは1年以内となっており、あくまでもビザの在留期間内に限定されています。

 

みなし再入国とは

一時帰国や短期の旅行・出張のたびにこの手続きを踏むのは面倒ですよね。

そこで、短期間で出国した場合の再入国手続きを簡略化しようと導入されたのが、「みなし再入国」です。

このみなし再入国制度が適用されれば、出国する前に地方出入国在留管理局で再入国許可を取得していなくても、出国時に出入国カードを使用して入国審査官へ再入国の意思表示をしておけば、再入国できます。

申請については出国時に空港で本人が行うだけとなっており、手数料は不要です。

再入国出国記録のなかで「一時的な出国であり、再入国する予定です。」を選択しておき、在留カードとパスポートとともに入国審査官へ提示すれば、その出入国カードがパスポートに添付されます。

再入国の際に出入国カードがチェックされると、在留資格が復活するという仕組みとなっています。

ただし、みなし再入国が認められるのは1年未満の間に再入国する場合のみなので注意しましょう。

有効期限は通常の再入国と同様にビザの在留期間に基づいて決まるため、1年未満に在留期間を迎える方はその日までに再入国しなければ在留資格が失効してしまいます。

また短期滞在ビザはみなし再入国の制度適用外となり、新たにビザを取得したのちに入国する必要があります。

みなし再入国の有効期限は、通常の再入国とは異なり、延長することはできないので注意してください。

ビザの在留期間が残っていたとしても、有効期限の延長措置は適用されません。

つまり、1年未満で再入国することができない可能性があるのであれば、通常の再入国許可を取得しておくほうが安心です。

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代表者プロフィール

富樫 眞一
資格

2003年 技術士(環境部門)登録
2003年 薬学博士号登録

2019年 行政書士登録

2019年 入国管理局申請取次行政書士登録

2020年 特定行政書士登録

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